3D CADデータを利用して、生産性・加工性・成形性などの製造に関わる設計品質を自動検証
製造可能性を始めからすべて考慮して最適なモデリングを行うことは、たとえ熟練の設計者にとっても困難です。
DFM Studioは設計者に代わり、製造工程で問題となる箇所を3D CADデータの形状をもとに自動検出します。
後工程からの不具合の指摘などによる手戻りを抑止し、リードタイムが遅延するリスクを低減します。
肉厚を自動計測した後に基準値との差異を検証し、その結果をリスト表示します。設計者は検証結果のリストを見ながら、肉厚の変更について効率的に、また抜け漏れなく検討できます。
ボス関連として抜き勾配の設計もれを検証できます。
抜き勾配を改善する上では他の2項目とのバランスを検討することが重要です。
一度問題箇所を修正した後も、関連する検証項目の結果を確認しながらその影響度を設計者がすぐに判断することができます。
不要なシャープエッジは金型コスト、耐久性、成形品コストへの影響があるため、事前にすべて検出し、設計変更を検討する必要があります。
使用材料(板厚)に応じた曲げ穴間距離をCADモデルから検出し、穴の配置を適正に設計することで、このような不具合の発生を事前に回避できます。
使用材料(板厚)に応じた細い板幅をCADモデルからDFM Studioで検出することで、板厚を変更したり、細い幅を変更したり、さらに材料を変更したりするといった対応を事前に検討できます。
日々の設計業務終了時にDFM Studioでの検証を実行し、翌日その結果を確認。時間を効率的に使いながら、問題箇所を残さない設計フローを実現できます。
設計者が日々、モデルのチェックと修正を行うことで、出図時のマイルストーンチェックでは必要最低限の確認にとどめることができ、出図直前での手戻り作業を減らせます。
DFM Studioでは、アプリ内から関連ドキュメントへのリンクを作成することができます。
なぜ、その検証を行うのか、検知された形状をどう修正するのかなど、ベテラン設計者の知見を文書として残すことで若手設計者へノウハウやスキルを継承することにも役立ちます。
エリジオンは約30年にわたり、3D形状処理のスペシャリストとして世界で3500社以上に独自の技術を提供してきました。
蓄積した技術をDFM Studioに搭載することで、検証対象データにフィーチャの履歴情報がなくても検証に必要となるフィーチャを自動認識し、確認したい箇所をピンポイントで検出するツールを開発しました。
用途に応じた検証しきい値は、エリジオンのこれまでの経験に基づき推奨値をデフォルト設定していますが、お客さまの製品の材質などに応じて、個別に変更していただくことができます。
DFM Studioは、実務ですぐに使える最適な検証項目を多数備えています