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「課題を可視化するには自社技術の俯瞰を! 技術開発ロードマップ」

技術開発ロードマップの重要性

近年、環境規制や法規制、多様化する顧客ニーズへの対応のために、製品には多くの機能が求められてきています。製品機能の増加に伴い、製品の設計・製造時に評価すべき項目も増え、多くの評価技術も必要とされてきています。

製造業において評価技術の開発は大きな課題です。評価技術開発の方向性は製品の性能や売れ行き、さらには社の業績に影響することもあります。

しかし、実際の製造業の現場では、評価技術開発の方向性を決めることに苦労しています。特に「100年に一度の大変革期」と言われている自動車業界では評価技術開発の方向性を定めることは容易ではありません。限られたリソースの中で、従来機能の評価技術をさらに磨くのか、新機能の評価技術を開発するのか、頭を悩ませる方も多いと思います。また、そもそも自社にどのような評価技術があるのか、把握できていないケースも多く見受けられます。

このように多くの企業で苦労されている評価技術開発の方針を決める手法として、「評価技術開発ロードマップ」があります。

1:評価技術計画の必要性

評価技術開発のための三つのステップ

設計開発では対象製品を一つのシステムとみなし、システムに求められる要求を下位階層であるサブシステムの要求に分解して、各階層の要求を特性値として設定していきます。

特性値には目標を設定し、各階層で特性値の目標の達成・未達成を確認しながら、段階的に詳細化をおこなっていきます。適切な製品要求の下位階層への分解と、各階層で特性値の目標達成・未達を確認できる評価技術の構築が、製品開発における手戻り削減のポイントとも言えます。

「評価技術開発ロードマップ」では、以下の三つのステップで評価技術開発の方向性を決めていきます。

1. 特性値のつながりを見える化する
2. 特性値毎の判断基準・評価手法の現状課題を整理する
3. 評価技術開発計画(ロードマップ)を立案する
以上の三つの項目について、順次説明していきます。

1.特性値のつながりを見える化する

自社保有の評価技術および製品開発上の課題を整理するためには、まず対象製品の構成を紐解き性能・特性値の関係を明確にすることが重要です。

具体的には以下の図に示すように製品、システム、サブシステム、部品の階層ごとに性能・特性値を抽出し、それらを線で結ぶことで関係性を見えるようにします。

2:評価技術計画構築の必要性

2では自動車のNV性能を対象として性能・特性値の関係性を整理しています。このように関係性を整理することで、普段検討している性能や特性値が、どの階層のどの部品やシステムに結びつくものなのか、確認することもできます。

2.特性値毎の判断基準・評価手法の現状課題を整理する

次に、整理した性能や特性を表形式で一覧化します。その上で、現状の評価手法や、上がってきている課題との紐付けを整理します。
この活動を行うことで、課題が多い性能、評価技術が確立できていない特性値などを明確にすることができます。

3:性能・特性の一覧化

3では図2で取り上げたエンジン振動を例として、その要因と評価手法の紐付けを行い、EGトルク変動の評価手法に課題があることが確認できています。

3.評価技術開発計画(ロードマップ)を立案する

最後に課題整理の結果を基に、優先的に解決すべき課題や、開発すべき評価技術と開発する時期を明確にしていきます。ここで重要なことは、優先度をつけた根拠を明確にして、誰もが分かるように残しておくことです。
こうしておくことで、評価技術の方向性を明確にして、ロードマップを構築できます。

4:評価技術開発計画の作成

4ではモデル化の技術開発計画を立てています。ここで構築している技術の方向性を右の図のような指標を用いて明確にすることで、今後の開発計画構築に役立てることもできます。

CAEを業務プロセスに定着させるための、CAEロードマップ

多くの製造業で取り入れられている評価技術として、CAEComputer Aided Engineering)があります。デジタル上で構築したモデルを用いて評価を行う手法であるCAEに、ISID Grは三十年以上前から取り組みを始めており、多くのお客様に導入いただいています。

多くの製造業様で性能・特性評価にCAEは活用されてきていますが、まだ十分に業務に定着しているとは言えません。そこでCAEを活用し、業務プロセスに定着させるための活動として、CAEロードマップの構築もISIDでは進めています。

5CAEロードマップ作成支援概要

CAEロードマップの構築活動では、図5に示すように、お客様の課題をヒアリングさせていただきながら、業務計画、技術構築、人財育成、インフラ整備、運用の五つの観点で課題を整備し、課題解決に必要なCAEの適用計画(ロードマップ)を構築していきます。

このように整理することで、自社の課題、課題を解決に適したソリューション、ソリューションの実行計画まで落とし込むことができ、CAE技術の構築適用をスムーズに行うことができます。

まとめ

現状の保有技術と課題から評価技術開発の方向性を決める「評価技術開発ロードマップ」と、評価技術の中でも特にCAEに着目した「CAEロードマップ」について紹介してきました。
このような取り組みは多くの製造業のお客様が自社内で取り組まれているかと思います。しかし一方でロードマップ(計画)を立てることに注力しすぎ、スピード感を持って計画を作成できない、現実離れした計画となり実行できない、というケースも多くあるかと思います。
計画作成の段階から、CAEに長年取り組み、さらに設計上流でのコンサルティングを数多く手がけてきたISID Grの知見を入れることで、自社だけでは気付けなかった観点から検討でき、設計開発の改善に繋がると考えております。

6:評価技術開発ロードマップの全体像

特にCAEロードマップにつきましては、課題のヒアリング、ロードマップ作成、御提案までを無償で行うサービスも提供しております。ご興味を持たれましたら、ぜひご相談ください。

また、ISID Grでは評価技術開発だけでなく、顧客ニーズと未来の状況を掛け合わせて開発すべき新技術を検討するための新価値アイデア発想の手法、「K-matrixhttp://www.itid.co.jp/glossary/k_matrix.html)」も提供しています。よろしければこちらも参照ください。

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